| Q1.休みの人が増える分、職員を増やさなければいけないのでしょうか? |
→週休3日制を選択する職員の数によります。
私共が推奨する週休3日制では、現状となる週休2日制の職員数で勤務表が組めるように導入方法を考えていきます。したがって、「週休3日制を導入するために職員を増やさなければならない」という前提条件はありません。
しかし、週休3日制を選択する職員の人数によっては、増員を含めた職員のやりくりが必要となります。イメージとしては、1ユニットの中で70%以上、または2ユニット(職員をやりくりする協力ユニット)の中で80%以上の職員が週休3日制を選択すると、職員を増やさなくても導入できるケースが多いです。
増員しなくても対応できたケース
本連載の第5回でもお伝えしたように、2ユニットの中で週休3日制を選択する職員が8人以上いれば、増員やパートの協力がなくても日勤帯での3名配置が可能です。
一方で、他のユニットからの応援やパート勤務(フルパート・早番専従・遅番専従・夜勤専従など)の組み合わせにより、週休3日制の導入が可能となるケースもあります。

増員が必要となったケース

2ユニットで週休3日制を選択する職員が8人以下、かつ週休2日制を選択する職員が1人以上の場合、それぞれの勤務時間を保ちながら隙間なく勤務表を組むことが難しくなります。その結果、隙間を埋めるための増員や勤務時間の調整が必要となります。
各施設の状況をふまえ、個別にシミュレーションをしてみるとよいでしょう。
週休3日制導入施設の声
〈社会福祉法人徳誠会春輝苑〉
当施設では、導入前に何パターンかのシミュレーションをし、導入後も同じ職員数でシフトを組めたので、導入に至りました。
〈介護老人福祉施設松風〉
週休3日制の導入にあたり、職員を増やさなければならないという側面は否定できません。ただし、その導入により、「慢性的な職員不足」や「非効率な運営で生じる残業代やその他諸経費」が解消される可能性は高いです。
また、週休3日制の導入により効率的な人員配置が可能となるため、時短パートの配置をある程度抑制する事ができます。単純に『週休3日導入=経費増』と言った心配を抱かなくても良いでしょう。
まずは、『増員により生じる不安』と、『週休3日制導入の目標』をバランスよくとらえることが重要かと存じます。『人員がどれだけ増えたのか』で評価するよりも、『常勤換算値の推移』や『人件費の増減』に焦点をあてた対策を講じつつ、経営分析したほうが得策ではないでしょうか。
〈大田区の介護施設C〉
当施設では、週休3日制の導入に向けて1日の勤務時間を見直したことで、次のような必要人員/日の変化がありました。
・週休2日制→早番1名、遅番1名、日勤2名、夜勤入り1名、夜勤明け1名、合計6名/日
・週休3日制→早番1名、遅番1名、日勤2名、夜勤入り1名、
合計5名/日(夜勤明けは8:30に業務終了となり、公休扱い)
| Q2.週休3日制の導入には、常勤換算でどのくらいの職員が必要でしょうか? |
→ おおよそ2ユニットで9人が目安です
Q1でお伝えしたように、基本的には2ユニットで8人以上の職員が週休3日制を選択すると、無理なく日勤帯での3名配置が可能です。
しかし、施設ごとに異なる勤務形態や週休2日制を選択する職員の数などによって様々な組み合わせが必要となるため、常勤換算では余裕を見て2ユニットで9名を目安としています。
なお、パートを含む様々な勤務形態を組み合わせることにより、常勤換算9人以下でも週休3日制の導入は可能です。

週休3日制導入施設の声
〈社会福祉法人徳誠会春輝苑〉
当施設は1フロア定員18名×4フロアで定員72名の全多床室であり、常勤換算7.0名で週休3日制を導入しています。
〈介護老人福祉施設松風〉
我々の事業所(ユニット型特養:50床)では、次のような結果となりました。
①週休2日制での人員=(常勤換算で)7.04人
②週休3日制を維持するために必要な人員=(常勤換算で)8.61人
週休3日制の導入により必要な人員の数は増えたのですが、週休2日制では必須だったパートの配置が無くても通常サービスの提供が可能となりました。
パートを配置する場合、経営的には6hのパートを2.0人/日を充てるのが限界だと思います。しかし、この配置では早番・遅番の職員が1人で対応せざるを得ない時間が増えるため、超過勤務の要因となったり、職員の精神的不安に繋がったりすることは顕著であると分析しています。
上記内容を『かぶりの時間』として数値化し、其々を対比すると、8時間15分/日の差が生じます。これは、1人分の労働力に相当します。つまり、週休3日制では、1日当たりの労働人員を増やさずに、1人分の労働力を確保できることが分かります。
〈大田区の介護施設C〉
当施設は1ユニット10名定員の老健です。シフトは2ユニットを1ヶ月単位で作成しており、必要人員は週休2日制では9.3名、週休3日制導入後は9.7名となっています。
結果としては約4%の増員となりましたが、週休3日制の導入後は入職希望者が増え、人員確保の面では以前のような苦労はありません。なお、10名に対して職員1名(介護・看護)という配置に変わりはありません。
〈事例提供・取材協力〉
※希望により、一部イニシャル表記としております。
介護老人福祉施設 松風 http://www.heisei-kai.jp/
社会福祉法人徳誠会 春輝苑 http://www.syunkien.com/
宇都宮市の介護施設K
大田区の介護施設C |