新人指導


【第1回】 「その靴の選び方で大丈夫? 基本的なサイズの選び方」

〈なぜ室内で靴を履くの?〉

 日本人には、室内で靴を履く習慣はありません。しかし、ほとんどの介護施設では室内でも「靴」を履いて過ごすことが当たり前になっています。これは、施設の床が自宅のような畳や板敷きではなく、履物が必要な床であることが多いからではないでしょうか。

 介護福祉士の皆さんも施設内で靴を履いていますよね?また、施設内をリハビリで歩くため、フロアで過ごすときの足の保温など、いろいろな役目を果たしていますが、滑りやすい床での転倒予防という大きな役割を持つのが靴でしょう。

〈「間違った靴選び」とは〉

 では、この「施設内で履く靴」をどのように用意していますか?つい、本人が履きやすい、介助する人が履かせやすい「大きな靴」を選んでいませんか?

 靴は歩くときに欠かせない「福祉用具」です。選び方を間違えれば転倒のリスクを上げてしまう可能性があります。また、入所施設では長時間靴を履いて過ごすことになるため、靴の使用を誤ると足の皮膚や爪にトラブルを起こしかねません。

 そこで、この連載では、介護施設での転倒事故や足トラブルの予防につながる“適切な靴選び“の知識をお伝えしていきたいと思います。

〈靴のサイズ〉

 まずは、靴のサイズを見てみましょう。靴の中、もしくは靴をひっくり返してみると「23.5 EEE」のような表記があると思います。意味は次の通りです。

【数字】
足の長さ/足長(23.5であれば23.5㎝)
【Eの数】
足の幅/足幅(Eが増えると幅は大きくなる)

 中にはEの表記がないものもありますが、その場合はEかEEくらいです。また、足長サイズが増減すると、同じEEEでも足幅の数値は増減します。

〈捨て寸〉

 ここで一点注意があります。運動靴と一般的な靴は、同じサイズ表記でも靴の大きさが違います。例えば23.5㎝と表記された運動靴は、“靴の中”の寸法が23.5㎝になっています。そのため、足長が23.5㎝の人が履くと足先に余裕がなく窮屈になるため、1㎝程サイズの大きい24.5㎝を選ぶ必要があります。しかし、一般的な靴には“捨て寸”と呼ばれる余裕がとられており、足長と同じサイズの靴を買うとちょうど良い大きさなるように作られています。もしかしたら、運動靴ばかり履いている人は自分の足のサイズを勘違いしてしまっているかもしれませんね。

 この連載で扱う靴は一般的な靴になりますが、運動靴を室内履きにするときは要注意です。

〈足のサイズ〉

 では、次に足のサイズを見ていきましょう。 足長と足幅については、それぞれ次のように計測します。

【足長】
かかとの後端から一番長い指の先端までの長さ
【足幅】
親指と小指の付け根の出っ張りの先端をつないだ長さ

 足長と足幅が分かったら、対応表からアルファベット表記の幅を抽出します。

参考資料:靴のサイズ(JISS5037)
以下の「日本産業標準調査会」サイトの「JIS検索」より「JISS5037」を入力し、閲覧ください。
https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISSearch.html

 サイズを計測するときは、普段履く靴下を履いて膝が直角なるように腰掛け、平らな床面で紙に足型をトレースします。なるべく、ペン先が足のヘリの真下に来るようにしましょう。足型が取れたら図を参考に足長と足幅を計測します。

 このサイズを参考に靴選びが始まるのです。

 次回は、「今履いている靴のサイズをチェックしてみよう!今すぐできる靴チェックと転倒防止のための靴の履き方」です。