介護スキル


【第11回(最終回)】 「介護フットケアをケアプランに入れた場合の記録の仕方」

 前回は、介護フットケア実践例をお伝えしました。皆様の身近にいる利用者には、事例にあげたようなケースはなかったでしょうか? 前回もお伝えしたように、「そのままにしない」ことを心がけて対応いただければと思います。

 さて、今回は介護フットケアの具体的な実践方法として、「ケアプランに組み込んだ場合の記録の仕方」をご紹介したいと思います。記録をしっかりと残しておくことで、「利用者がどんなことに困っていたのか」「フットケアの導入によりどのような改善があったのか」を共有することができます。また何か事故があった場合、「なぜそうなってしまったか」も確認できますので、写真も含めてビフォーアフターの記録を残しておいた方がいいでしょう。

〈介護フットケアに関するケアプランの例〉

 下記は在宅での介護フットケアに関するケアプランの例ですが、内容は施設系でも同じです。導入および実施の参考になさってください。


 なお、このケアプランには介護フットケアに関してだけを載せていますが、実際には他の介助や支援についても合わせたケアプランになることの方が多いかと思います。

 また、ケアプランでは利用者本人、家族の意向をしっかり聞き取り、総合的な援助の方針を決定するわけですが、その際にはこれまで本連載で伝えさせていただいた「足をみるアンテナ」をしっかりと立てて頂きたいのです。

〈ニーズの把握と目標の設定〉

 表1の例では、利用者から「楽に立ち上がり、歩行が出来ると良い。足が浮腫んで困る。自分で爪が切れない」という訴えがありました。この訴えから利用者の個別ニーズを理解し、その一つひとつに対してどのような援助が必要なのかを考えていかなければなりません。

 

 そのために、いわゆる「第2表」でしっかりと援助の内容を決めて頂きたいのです。ケアプランに載せるという事は、「しなければならない介助」ということです。したがって、その利用者に関わる全スタッフが情報を共有し、「足を守る」ことを目標とした介助を提供しなければなりません。

〈記録の書き方〉

 記録の書き方については、事業所や施設ごとに書式が違ってくると思います。例えば、訪問看護や訪問介護では看護記録やケア記録に「何を行ったか」を記録しますが、その際に足に関することも記載すればよいのです。例えば、「足浴を何分行った」「爪切りを実施した」「軟膏塗布や保湿を行った」などの内容を記入していきます。

 また、現在はタブレットやスマートフォンなどで記録をするところも増えており、文章だけでなく画像も記録として残せるようになっています。その場合はケアの前後を撮影し、ビフォーアフターの記録を画像として残しておくことをお勧めします。

 

 ここまで手順通りに進めることができれば、ケアプラン上で「何のためにそのケアをし、どのように行うのか」が決まっているので、サービス内容は簡略的に記録しておいても問題はないかと思います。重ねてお願いしますが、写真が撮れるようなら撮っておいた方が後のケアにも役立ちますし、情報共有がしやすいです。

〈最後に〉

 本連載は今回で最後になります。これまでお伝えしてきたことは決して難しいことではなく、むしろ「当たり前に行わなければならないケア」であると筆者は考えています。

 何度も申し上げますが、「全身状態の観察」は介護従事者が提供しなければならないサービス内容の一つです。見落とされがちな足を改めて、意図的に「みる」ことで、その利用者への関わり方が違ってくると思います。

 ぜひ、日々のサービス内容に介護視点のフットケアを取り入れて頂き、利用者が「安心安全に生活できる環境」を今よりももっと整えて頂ければと思います。