前回は、「爪のお手入れの仕方~基本編」をお伝えしました。
【適切な長さ】【爪を切る準備】【チェックポイント】【角質の除去方法】【爪切りの方法と手順】が爪のケアをする上で重要なポイントとなってきますので、しっかりとチェックをし、練習して頂きたいと思います。
今回は「応用編」ということで、「厚い爪」や「巻いている爪」などのお手入れの仕方をご紹介していきます。
〈介助の範囲でできるケア〉
高齢者によく見られる爪、皮膚のトラブル例としては、「厚い爪」や「巻き爪」、「伸びすぎてしまった爪」などがあります。
これらは一般的な爪切りの仕方では対応が難しいこともあるかと思いますので、介助の範囲でできるケアを通じて、その方が安心・安全・安楽に生活できる爪の状態にしていくことが第一です。
ネイリストやフットケアスペシャリストのような技術がなくとも、十分な効果が期待できるケア方法を学んでいきましょう。
【肥厚爪(ひこうづめ)】
爪が分厚くなった状態のことです。
長期間にわたって爪に何らかの物理的圧迫が加わったり、白癬(はくせん)という水虫の一種に感染したりすることで起こることが多いです。

このように厚くなった爪のままで生活していると、「靴が履けない,履きづらい」「圧迫されて痛みが出る」「段差に引っ掛かり爪が損傷する」などのリスクがあるため、なるべく薄くしていく、または段差をなくすようにケアをしていきます。
○肥厚爪のケア方法

矢印の部分に、前回紹介した「爪用やすり」をあてて、肥厚しているところを削っていきます。入浴後や足浴後に行うと比較的簡単に整えることができるかと思います。
注意点は、「あまり力をかけないこと」と「爪母の部分を軽く抑えること」です。そうしないと、もろくなっている部分が欠けてしまう場合もありますので、そこはポイントとしておさえてください。
※その他ケアのポイント/注意点※
・長さを整える際、爪の厚みにより切れない場合はまず厚みから整えます
・ヤスリを使用し、布団や靴下が引っかからないように表面の凸凹をならしていきます
・厚みは一度に全て整えようとせず、数回に分けて行います
・圧力のかかり方が均一になるように、できるだけ同じ厚みに整えるのが望ましいですが、
一度に無理をするのは危険です。
【巻き爪】
爪の端が内側に巻き込んだ状態になることです。
巻き爪は主に「間違った爪切り」や「爪への過剰な力」、「指に力がかからない状態が長く続くこと」などが原因で起こります。
○巻き爪のケア方法
爪のカーブに合わせ少しずつ切っていきます。ニッパーで切ることが大変な場合は、ヤスリを使用して爪を整えていきます。


爪の形はスクエアもしくはスクエアオフが望ましいのですが、爪の角が肉に食い込んでいる場合は爪のサイドを縦切りし、痛みの緩和を図ります。
しかし、爪の棘を取り除けないような場合は縦切りは禁忌です。

※その他ケアのポイント/注意点※
・巻き爪で痛みがある場合は、補正が可能であれば補正することが望ましいです。
巻き爪の補正方法は様々ありますが、一般的に医療機関で多いのはワイヤーを使用した
補正法です。

・補正により痛みの消失が図れるとともに、傷を作る原因の除去にもなります。
・巻き爪による痛みがある場合は、「傷がないか」、「炎症を起こしていないか」を注意深く観察する
必要があります。傷が有る場合は皮膚科などを受診しましょう。

ニッパーや爪切り、爪やすりの使い方は前回ご紹介しましたので、参考にして頂ければと思います。
全体的に言えることは「無理はしない」ことです。
繰り返しになりますが、介助の範囲でできるケアを通じて、その方が安心・安全・安楽に生活できる爪の状態にしていくことが第一です。
次回は「効果的な保湿の仕方」をご紹介させて頂きます。 |